自動車の故障には、予期せぬ時にいきなり起こる故障や音や振動、臭いなどという兆候が出てしばらく使用した後に発生する故障があります。いわゆるびっくり故障やっぱり故障です。

整備の立場から見るとほとんどの場合が、やっぱり故障です。結構、故障にびっくりされて修理に出すお客さんがいらっしゃいますがクルマをみてみると事前に兆候がでていたはずの故障がほとんどです。

事例を挙げます。
エンジンがかからないということでクルマを見に行ったところエンジンオイルがほとんど入ってなくエンジンの中はヘドロ状のオイルがこびり付いていました。オイルの警告灯が点灯していませんでしたかと聞いてみると「結構前から点灯していたけど気にしなかった」との事。車検もユーザー車検で実施してその後の点検も実施していませんでした。結局このクルマはエンジンが修理不可能な状態でエンジン交換で車検の3倍の費用がかかりました。

もし、オイルの警告灯が点灯した時点で整備していればこうはならなかったはずです。さらに言えば車検や点検時にしっかりチェックしていれば
無駄な出費はゼロだったはずです。

現在、ほとんどの車が電子制御化され、センサーやコンピューターでクルマの異常をドライバーに知らせてくれます。またちょっと気を使えば、音や振動、臭いなどでも異変を察知できます。ちょっとした変化に気付き早めに対処することが
一番の節約方法だと思います。

大きな修理になる前に車検、点検で
故障を未然に防ぐということも重要なことだと思います。

下記に参考までに主な故障発生箇所を載せてみました。


■主な故障発生箇所
外  廻  り バンパー/ドア/ボンネット/トランク/フェンダー/ミラー/ライト類/ガラス/キズ・ヘコミ
室    内 ハンドル/ブレーキペダル/クラッチペダル/サイドブレーキ/シフトレバー/メーター/警告灯
パワーウィンドウ/ラジオ/ナビ/ETC/座席シート/各スイッチ
足  廻  り ブレーキ/タイヤ/ホイール/ショック/サスペンション
下  廻  り パワーステアリング/ドライブシャフト/ミッション/プロペラシャフト/ディファレンシャル/マフラー
プレーキパイプ
 エンジンルーム  始動点火系: バッテリー/オルタネータ/スターター/イグナイタ/プラグ
吸気系統 : エアクリーナー/エアダクト/エアフロメーター/インテークマニホールド
排気系統 : エキゾーストマニホールド/排出ガス減少装置/EXパイプ/マフラー
冷却系統 : ラジエター/ファン/サーモスタット/ウォーターポンプ
燃料系統 : 燃料タンク/燃料ポンプ/配管/燃料噴射装置/フューエルエレメント
本体及び付属品 : シリンダヘッド/シリンダブロック/オイルパン/タイミングベルト
          ファン、クーラー、パワステベルト/各種センサー/クーラー・ヒーター